支援を今するべき場所、今するべきではない場所があるようです。 正しい情報を得て、可能なのであれば、
出来る限りの支援をしましょう。 僕は、あまり表に出てきていない事をひとつ。 まず最初に言いたい事は、 みんなが知らない事 = 存在しない事 ではない。 言い換えると、 自分の知っている事が、世界で起きてる事の全てではない。 と言う事です。 岩手県沿岸部の被害について。
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岩手県内の中心地と陸路の幹線道路は内陸にあり、ほぼ本州の中央部。 そこからはクルマで山道、場合によっては雪道を数時間走って、
やっとたどり着く所にある沿岸の町。 その町も、今回の津波で甚大な被害を受けていたのです。 岩手県内のとある町。 海岸から10Km近くまで津波で流され、
地震から1時間とたたずに町全体が、がれきの山に変貌。 そんな中、約3000人が避難。
(地震後1日目頃の人数。増えている事を願います) しかし、ここの町民の人数は15000人以上。 残りの12,000人は・・・。 さらに町長はじめ役場職員の130人のうち、約100人が津波直後から行方不明。 通常各自治体に被害状況を伝達し、 救援要請などをするであろうこの人たちが被害に遭ってしまったため、 当然、県などへの報告は遅れていたはずです。 一般人が携帯で他の街に助けを求めようにも、
携帯電話の電波塔が倒れたため、一切通じず。 もちろん固定電話、電気、水道全てがとまり、 ある避難所では裏山のすぐ200m手前まで火の手が迫り、 余震が続く中で高台を降りることもできず、
津波だけではなく火にも追われながらの避難。 何本かある内陸からの道は、地震の影響で橋が落ちたり、道がふさがれたり・・・ 文字通り “陸の孤島” になってしまったのです。 そんなひどい状況が初めてテレビで報道されたのは、
地震発生から48時間以上たってからでした。 ネット上ですら2日目になってから。 テレビで被害状況が1日に何度も報道されている地域があったり、
もうすでに支援物資を届けられたりしている地域もあったこの時期に、 やっと被害に遭っている事が少しずつわかり始めた・・・。 こんな町もあったのです。 当然救出作業の開始も、他の町より遅れていたことでしょう。 食料、飲み物、毛布等、物資が不足している事は他と変わらないはずですが、
支援物資の到着も遅れている事でしょう。 もしかしたら、被害状況の把握が遅れている分、
報道に乗ってしっかりと被害の状況が日本中に知れ渡っている町よりも、
今後の支援物資の供給が遅れるかもしれません。 「国の境目が、生死の境目であってはならない」 という言葉がありますが、それと同じように、 「町の境目が、生死の境目であってはならない」 そう思うのです。 テレビに出てこない、ネットに情報があがらないから、
被害が少ないと言う事ではないのです。 もしかしたら、そういう所こそ被害が大きいのかもしれません。 少なくとも、すぐに被害報告があがった所は、
携帯、電話、インターネット、交通等、何かしらの連絡ツールは生きていたという事です。 今情報が出ている所への支援が終わったら、それで震災の支援が終わるわけではない。 まだ表には出てきていない、
でも被害が甚大な地域が、まだまだ多数あるという事も、
しっかりと心に留めておいてほしいのです。
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